妻と娘への遺言状
この手紙は、私が明日 突然死んでも
残された家族が、私からのメッセージを
受け取れるように書いたものです
愛する妻へ
出逢ってくれて ありがとう
結婚してくれて ありがとう
そして、娘を産んでくれて ありがとう
美人バイオリニストで、気立ての良い
君が、現れたことで、人生が一変したんだ
男は、いい女を手に入れると それだけで勝者になれる
本当にそうなんだ 単純なんだよ
君の存在のお陰で、あらゆる運勢が開かれて
どんどん成長していけたんだ
時には、意見の食い違いで喧嘩もしたし、
触れたくない、触れられたくないことでも
現実から逃げずに話し合うことで、泣くこともあったね
でも、その日 寝るまでには仲直りして
翌日に持ち越さないルールは、二人で守ったね
それから お互いに、精神的な成長をしたくて
幸せになるための考え方を良く話し合ったね
いつも、このテーマの時は楽しかった
もっともっと話したくて
夜中まで話し合うことも多かったね
そんな君は、
俺が起業したいと相談した時に、あっさり賛成してくれたよね
サラリーマンの安定と年収800万円も投げ捨てて
起業する俺に賭けてくれたこと
俺を信じ切ってくれていたこと、嬉しかった
本当にありがとう
愛する娘へ
パパのところに生まれて来てくれて ありがとう
パパと呼んでくれて ありがとう
パパに笑顔を見せてくれて ありがとう
パパに抱きついてくれて ありがとう
君は、本当に手のかかる子だったね
1歳になるまでは、病気ばかりしていて
毎月10回以上 病院に行くのが当たり前だったし
1歳になってからは、病気をしなくなった分
夜泣きが毎日毎日 続いて
半年以上も2時間置きに泣いて起きては、
その後 寝てくれなかったね
明け方に、君を寝かせるためにドライブにも
何度も出かけたよね
2歳になったら、今度はイヤイヤ期のお手本のように
何をするにも駄々をこねて、言うことを聞かなかったね
でも、
どんなに わがまま言っても、どんなに泣き叫んでも
君の笑顔を見たら、全部許せちゃうから不思議
パパのウィークポイントを知っているかのように
怒られそうな時や、甘えたい時に
顔色を伺いながら上手に笑顔を振り撒いていたね
君の作戦通り パパはメロメロだったんだよ
いつも、安らぎをくれて 本当にありがとう
まだまだ会社は設立して間もない状態だから
毎月、利益を伸ばしていても安心はできないけど
俺が、もし突然死んでしまっても
君たちには、生活に困らないだけの収入が
入り続ける会社の仕組みを作ったんだ
でも、本当はお金以外のものを もっと残したかった
それは、「人の役に立てた証」
一人でも多くの人から、
俺が与えた影響で人生が変わったと言ってもらえるように
だから
告別式のスピーチで、こう言われたら嬉しいね
「彼は愛に満ち溢れ、誰にでも別け隔てなく優しい人でした」って
君たちに、俺が関わった人たちから
感謝の言葉が、たくさん贈られてたら嬉しいな
人から感謝され、惜しまれる人生を送りたい
俺は、16歳の時に人生で後悔をしないと決めてから
100%自分の人生に責任を持つように生きてきたんだ
持論だけど、
後悔(こうかい・後に悔やむ)しない代わりに
前悔(ぜんかい・前に悔やむ)することにしたら
世界が変わったんだ
人は毎日、何かを選択して生きてる
人生は、選択の繰り返しの延長なんだ
そして、後悔というのは 別の選択肢を選べば良かったと
過去を振り返って悔やむことだよね
だから、俺は
何かを選択する時、自分が選んだ道に100%責任を取る
そう言い切れるように、ありとあらゆる可能性を考えて
選択肢を一つでも多く出せるように、いつも考えるようにしたんだ
数多くの選択肢から、自分が選んだ答えなら後悔は無い
だから、
前に悔やむ事で、後悔することが無くなったんだ
明日死んでも後悔はしないように
今日、今、この瞬間、刹那を一生懸命に生きよう
過ぎた過去は振り返らず・悔やまず
これから訪れる未来に怯えず・悩まず
今だけを見つめ
今だけを生きる
君たちにも、そう生きて欲しい
俺が、死んだのは そこが俺の寿命だったというだけ
病死でも、事故死でも関係なく
俺の寿命が尽きた ただ、それだけのこと
だから安心して
パパは、いつ死んでも後悔しない人生を送ってたんだよ
最後に
君たちに、想いを伝えられなかったと後悔しないように
感謝の気持を伝えておきたい
本当にありがとう 素晴らしい人生だったよ